『ひゅぅ〜〜っ』『ぐちゃぁ』
なんて気味の悪い音だ。気色悪い音色だ。6弦を取っ払ったフェンダー・テレキャスターをキースが、狂ったチューニングで、いっくら酔っ払って、いっくらストーンしながら弾いていた時代だって、あんな音じゃぁなかった。狂った音は狂った奴しか出せないんだ。気色悪い音は気色悪い奴しか出せないんだ。カッコいい奴はカッコいい音を出すに決まってる。負もまた正なりか。絶対値か。絶対そうかぁ?あぁ〜ん?ミイラ取りがミイラになったと思ったら実はミイラの着ぐるみ着てただけだったんだ。ミイラの真似をしたかったミイラ取りは既に69体のミイラを獲得済み。69着のミイラ着ぐるみ所持だったってわけさ。
『ひゅぅ〜〜っ』『ぐちゃぁ』
「・・・」
なんにも聞かずに、なんにも見ずに、なんにも言わずに行雄はイった。行(おこな)ってしまったんだ。ヒア・ナッシング、シー・ナッシング、セイ・ナッシング。ヒーナシ・シーナシ・セーナシ・ディスチャージ。急ぎ過ぎてしまった。身を投げてしまった人体の音って、なんて不気味なんだろう。
行雄は風呂に飛び込んだんだ。
「あぁっ〜ちぃ〜っ〜(熱いの平仮名感情表現)!」ってね、なんにも聞かずに、なんにも見ずに、なんにも言わずに、お風呂に身を投じたさすがのサスケだって行雄だって叫んじゃったのさ。自分で温度調節しろよっ!
蛇口を捻れば湯と水だ。”熱と冷”、”全と無”。オール・オア・ナッシングがすべてじゃぁないんじゃぁなぁい?クエスチョン・マークで『二重否定=肯定』の更に真ん中。70年代のサラリィ〜マン流行へヤーはヒチサンだったんだぜ。ロクテンゴサンテンゴの比率でも通称ヒチサンなのさ。何事もバランスだ。ヘフテーヘフテーが五分五分ってわけじゃぁ無いよ。バランスって、そう言うもんなんだ。あんたは今、バイクに乗っている。バイカーアンタ。時速69キロメートルと時速690キロメートルで同んなじカーブを、同んなじコーナーを曲がるとする。曲がるんだよ。用意はいいかいっ?曲がったね?バイクの車体、傾けたでしょ。スピード違うと傾き度数違うでしょ。その状況でバランスって変更可能なのね。温度変更可能なんだ。
自分で温度調節できない奴だから、火傷(やけど)をしちゃった行雄。自己破産申告。申告すれば許される。傷口を公表して同情を乞う。
ほら、見てみな。あっちこっちで傷口拡げてるぜ。行雄達が行進してる。更新もしてる。新たな同情大募集中っ!『書くネタが無い』って事も公表しちゃえば御立派なネタに転ずる。ア・ローリング・ストーン・ギャザーズ・ノー・モス。転石苔むさず(テンセキコケムサズ)。
どっちにしたって動いてるものには反応があるって事だ。
動いてるものには反応したくなっちゃうんだ。自分の体温と相手の体温の温度差を感じながらもね。


《左》1982年発売、DISCHARGEのアルバム「HEAR NOTHING SEE NOTHING SAY NOTHING」。《真ん中》1967年発売、SMALL FACESのアルバム「FROM THE BEGINNING」。B面2曲目に『ALL OR NOTHING』収録。《右》1977年発売、THE ROLLING STONESの編集盤「A ROLLING STONE GATHERS NO MOSS」。
気分がいいんで、もう一発、行くっ!「もう一発、行くかぁ〜いっ?」「イエェ〜っ!」「も、も、も、もう一発、行くかぁ〜いっ?」「イエェ〜っ!」「イエェ〜っ!って言えぇ〜っ!」「イエェ〜っ!」昨日11月25日に東京へ出かけた。シーナ&ザ・ロケッツ・ファンクラブ関連の行事があったからだ。13時過ぎに東京着。そのまま上野の美術館へ行った。ダリ回顧展へ。ぼくらが大好きなブルース〜ロックン・ロールの表現方法のうちの一つ”ダブル・ミーニング”って手法でサルバドール・ダリも絵画表現してるらしい。俺はトリプル・ミーニングで鑑賞した。ダブル・ミーニングの意味合いを読み取ろうせずに、ただただ絵だけを観てた。ディランの声だけを聴く様にダリの絵を観てた。んで、東京への往復路、新幹線不使用。計10時間也。都内でレコード不買、1枚も買わなかった。こんな事、初めてなんだ。自己破産したくないからね。温度調節したって事さ。だって大人だもぉ〜んっ!

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