“永遠”なんてものがあるのなら。見せてくれ。見せてくれよう。
事象としては無いだろう。形としては無いだろう。数百年以上前から現存する“遺跡”名義の場所だって現代人のテクニックが無きゃぁやがて朽ち果てる“観光スポット”なんだ。木造の建造物も石造の建造物も鉄骨の建造物もやがて朽ち果てるんだ。そしてコケが生(ム)している。過去のスタイルを踏襲しながら何かが生まれるんだ。生前の事象を後追いで学んで後世に語り継ぐんだ。年長者の歴史やスタンスを否定する事だけが手だてでやってるだけなのにそれが結果的に歴史になっちゃった。
たとえば「それじゃぁ今から新曲を演ります。上手く行くかどうかわかんないけど演ります。聴いて下さい、新曲○○○」なんつってライブで新曲を披露するバンド。バンドにとって新曲は最高級に重要なんだが。特に自作曲をCD等で音源化及び値段をつけて商品化しているバンドにとって音源化されていない曲をライブで演るってのはファンにとってはプレゼントみたいなもの。バンドにとっては冒険心の表れか。姿勢の表れか。サービス心の表れか。やけっぱちなのか。事務所の命令か。しかし「上手く行くかどうかわかんないけど」って前置きみたいなの言うのは保険みたいなもんだね。失敗した時の事を憂慮してんのさ。誰でもみんな批判を受ける事を恐れてる。だったら、どうせ演るなら、ただ単に演ってくれよ。言い訳、前置き無しで。その方が100倍カッコいい。
自分をさらけだすのは等身大か。思ったことを口にするのは自由か。演りたいように演るのがロックか。自然体でいるべきか。でもよ、自然体でいるってのは自然じゃないかもしんないぜ。って事さ。
ところで新曲ってのはどうやって生まれるんだろう。ある日、浮かぶのか。リンゴが落ちてひらめいたように。東風が吹くと雨が降るって気付いたように。
カバー曲から始まったバンドがオリジナル曲作成にシフト・チェンジ。ギア・チェンジ。それは、たぶん、確実に、自然発生的ではなく極めて意図的なはず。そして、チェンジ後に加速するか減速するかはメンバー次第で。あのサンハウスだってブルース等のカバー曲をアレンジして演り続けてたのに「ニッポン語でオリジナルを演ってみよう!」って決めた後にメンバー・チェンジがあったぐらいなんです。
バンドでオリジナル曲を作るってのはスゴイ事なんだ。それがどんな曲であれスゴイ。例えばメジャー・デビューできるレベルだとか、町内会や婦人会や子供会などのご近所のみんなが褒めたたえるレベルだとか、ひとりでこっそり宅録で作ったレベルだとか、スゴイ。でもここで大事なのは自分以外の人にそれを伝えたか?って事なんだけどね。ライブするとか音源公開するとかね。それは大事に、大事に、育てて、そして発表するのさ。キミやアイツがしてるような“つぶやく”のとはちょっとわけが違うぜ!
唄が大事だから。唄ってのは歌詞とメロディー。唄ってのはハンドルと車輪。唄ってのは土と太陽。唄は花なのさ。
“永遠”なんてものがあるのなら。見せてくれ。
それは“言葉”として在るだけだ。それは“漢字”として表されるだけだ。それはキミやボクが死ぬまでキミやボクの《ある場所》に残っているだけ。それを誰かに教えよう。それを何かに残してしまおう。語り続けられれば“永遠”ってヤツに、ほんのちょっぴり近づくことができるかも。って事さ。
どーゆーわけかボクが好きなバンドマンはみんなこの映画から唄へのインスピレイションを受けているようだぜ!どの曲も歌詞がイカス。
『BONNIE AND CLYDE(邦題:俺たちに明日はない』って映画さ。
1967年制作ってDVDの裏っかわに記してあるぜ!俺と同んなじ生まれだぜ!生誕43周年だぜ !?
1979年発表、SHEENA & THE ROKKETSのアルバム“#1”。A面5曲目に『ボニーとクライドのバラード』収録。
♪ボニーとクライドが 撃たれた その時 ぼくらは スクリーン ひきさくべきだった♪
1986年発表、THE MODSのアルバム“BEAT ODYSSEY”。B面1曲目に『TEENAGE BLUE』収録。
♪眼に焼き付く ラストのボニー&クライド♪
※このアルバムは編集盤。この曲のオリジナル収録は1984年発表の“JAIL GUNS”ってアルバムです。
1992年発表、真島昌利のアルバム“RAW LIFE”。10曲目に『こんなもんじゃない』収録。
♪今夜ボニーとクライドが 僕の部屋へやってくる♪
♪人は嘘をつく時には 必ず真面目な顔をするの そんな太宰治のような事を ボニーは真面目な顔で言う♪
1995年発表、THE GROOVERSのアルバム“ROSETTA STONE”。4曲目に『ロゼッタの石』収録。
♪ボニーとクライドみたいに 平気な顔でいよう♪
2007年発表、髭(HIGE)のアルバム“ボニー&クライド”。1曲目に『ボニー&クライド』収録。
♪陽気なボニー 不機嫌なクライド ルール壊して A ha A ha♪

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