この木、なんの木?
ジャングルにとっても大きくはない木が立っていました。でっかくもなく、ちっちゃくもなくって頃合いです。
風が吹けば吹かれた方向に揺れる。揺れるけどまた元の場所に戻ってくる。柱時計の振り子のように。この大きさはとてもいい感じの大きさ。柔軟性とかフットワークの良さとかって面でいい感じ。だから居心地がいいのでしょうか、ジャングルに住むいろんな生き物も遊びに来るのです。
鳥(バード)などは枝に止まるとゆっさゆっさ揺らしながら、その反復ビートから発する音を創造(クリエイト)しては遊んでいるようです。
ある日のことです。ジャングルの王者、顔役(フェイス)のライオンがやって来ました。ウロウロしています。獲物を探す目つきではなくどこか穏やかな目線で何かを探しているようです。よく見ると口に何かを咥えているようです。ライオンさんはヨダレをだらだら垂れ流しながらウロウロです。咥えてる物はとってもおっきくて重量もありそう。ライオンさん頑張ってっ!思わずそんな応援もしたくなっちゃう雰囲気だったんです、王者顔役のライオンさんに。数分の間だったのでしょうか、ようやっとライオンさんはその場所を見つけ出したようです。
ライオンさんはその木の根元に♪どすん♪って咥えている物を落としました。どうやら相当に重たいようです。だってその木の根元に生えていたたんぽぽ(ダンデライオン)の種がフワフワと空中に舞い上がってしまったくらいなんですから。ライオンさんが咥えていた物?それは、とっても大きな石ころ(ストーン)だったのです。
その石ころは今もその木の根元に転がらずに残っています。
この木、なんの木?
ロン・ウッドって言うんです。
1997年発表、THE BIRDSの編集盤“SAY THOSE MAGIC WORDS”。オリジナルでアルバムを発表しなかったザ・バーズには数種類の編集盤(シングル寄せ集め的な)が存在すると思う。どの盤でもいいけどね、もし聴こうとするんなら。でもビート・ロックが好きだったら絶対に聴いてほしいな、ロニーが居たザ・バーズを。
1998年発表、THE CREATIONの編集盤“THE SINGLES COLLECTION”。最終シングル時のみロニーは在籍してたらしい。だからこの盤にはロニー音源2曲収録。ザ・クリエイションには数種類の編集盤(シングル寄せ集め的な)が存在すると思う。どの盤でもいいけどね、もし聴こうとするんなら。でもビート・ロックが好きだったら絶対に聴いてほしいな、ロニーが居たザ・クリエイションを。
1970年発表、FACESのアルバム“FIRST STEP”。このバンドにはジェフ・ベック・グループを一緒に脱退したロッド・スチュアートと参加したんだってさ。前身バンド、スモール・フェイセズとゴッチャになってる方が多いかと思われますが別バンドと考えましょう、フェイセズは。
1974年発表、RON WOODのアルバム“I'VE GOT MY OWN ALBUM TO DO”。邦題“俺と仲間”って言うんだ。なんて最高なタイトルなんだろう。ま〜さ〜に〜その通りの内容だよ。超有名ミュージッシャン大挙参加。んで内容もバッチリ!ミックが大声で唄ってたりロッドも唄ってたり、キースにいたってはメインで唄ってるし、ロニーのソロ・アルバムなのに。「おぉう!まぁいいら?俺に唄わせてくりょ。俺の曲だしさ、ロニー!」「う、う、うん。いいよ、キース。・・・キースが唄えば最高の曲になると思うよ、きっと・・・」とかって感じだったと想像する。ロニーっていい人なんだ、多分。ニコニコしててさ。この盤のジャケットが何をか言わんやって感じだね。
1985年発表、RON WOODのアルバム“CANCEL EVERYTHING”。1974年発表のアルバムをなぜか別タイトル、別ジャケットで再発。なぜなんだろ?
1975年発表、RON WOODのアルバム“NOW LOOK”。なんか、こじんまりしてる感じがするんだよ、個人的にこの盤は。ジャケットの雰囲気が物語っているといったらそれまでか・・・
1979年発表、RON WOODのアルバム“GIMME SOME NECK”。ジャケットとレコード・スリーブ(内ジャケ)にはロニーが描いた絵がた〜っくさん使われてるんだ。じ〜っと眺めながらレコードを聴くとグーだよん。ロニーの描く絵がボクは大好きで。実はボクが絵を描くようになったのはロニーの影響なんです。自分が好きなミュージッシャンを中心に描くっていうスタイルも。そしてロニーのソロ・アルバムで最初に買ったのがこの盤なんで思い入れもとても強いレコードなんだ。
1981年発表、RON WOODのアルバム“1234”。なんにも変わってないね、ロニーのソロ・アルバムって。1作目からこの4枚目まで路線はなんにも変わってないと思う。自分の好きな音楽を演ってるってスタンスだと思う。「前作とはちょっと変化をつけよう」とか「俺の凄さをもっと認識させてやろう。俺が単なるストーンズの3代目のギター弾きだけじゃぁないって事をお前等に解からせてやるっ」なんて気合いも無いと思う。そもそもブルースな感じがしないしね、ロニーには。そしてロニーに関するそんな全て(もちろん性格、人柄も含む)がザ・ローリング・ストーンズのギター弾きとしてメンバーに受け入れられたんじゃないかな。ストーンズが意識的にブルースにこだわらなくなった時代だったしね。
1976年発表、THE ROLLING STONESのアルバム“BLACK AND BLUE”。ロニーは74年、75年のソロ・アルバムでもミックやキースとつるんでるんで誰からみてもおそらくストーンズに入ったのは当然だった感じだよね。このアルバムからロニーがストーンズのメンバーになったんだ。80年代初頭のストーンズ映画“LET'S SPEND THE NIGHT TOGETHER”の中のワン・シーンでロニーがステージのセットの周りをグルグルってギター弾きながら走り廻るシーンがあるんだ。そんな軽いノリが完全にストーンズの色合いを変えたんだと思う。メンバー間のなんやかんやも含めて。風穴を開けた感じかな。
1969年発表、THE ROLLING STONESのアルバム“THROUGH THE PAST, DARKLY”。B面4曲目に『DANDELION』収録。

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