誰も待っちゃぁいねぇけど、潮は満ちて、んで干からびて。マンチョーカンチョー。永遠に続くカケヒキ。オシヒキ。無花果(イチジク)片手に。歩く花。君も僕も。
”満を持して登場っ!発表っ!”って、コピーライター達は帯に書くのさ。《!》ビックラ・マーク付きで。んで、そのオビに短しタスキに長しな言葉が書かれた帯に釣られて購入してしまうの巻なんだ、阿呆な僕等は。商売上手。お金の為なら魂も売っちゃうよ。十字路じゃぁない。対面通行の2車線道路のちょうど真ん中あたり。センターラインの真上で。そこで売っちゃうんだ、ライター達は、魂を、日めくりカレンダーみたいに。んで、そこで買っちゃうんだ、僕等も。僕等はみんな、一人乗りのクルマに乗ってるんじゃないかな。車線変更だって自由自在って事さ。路線変更だって。なんてったってナビゲーターは魂だから。
所持するソウル・メーターの針がある方向を向いて。んで向いたからその方向に従った。「『ドリーム・ガールズ』って映画はどうやら俺達が住んでるニッポンのモーター・タウン、ハママツと似ているアメリカの都市・デトロイトの出来事らしいぜ。三人組の娘達の出世物語を実話を基に描写してるらしいじゃぁないか。観てみたいなぁ。」って事でハッピーな土曜日に観に行ったんだ。予約チケットが取れるのね、現在の映画館って、WEBで。夕暮れが僕の部屋をノックする時刻に予約したんで、時間がタップリあるんで、買い物に出掛けた午前中。
雑貨屋に立ち寄った。赤い本が視界に入った。
タイトル『日曜日よりの使者の詩』。本なのに著者が無記名。詩集だからだ。いや、詩集じゃぁない。詞集だからだ。甲本ヒロトの。ハッピーな土曜日に購入したんだ。この詞集の2007年2月1日初版発行を知らないでいた世間知らずの僕は”ナビゲーターは魂だ”って事を再確認しちゃったよ。
今までの自身のバンド、ザ・ブルーハーツ、ザ・ハイロウズ、ザ・クロマニヨンズ以外の他人への提供曲12曲の歌詞も収録。お宝探しの宝を発見した気分なんだよ。でも、やっぱり今までの僕のお宝と同んなじ宝だったんだよ。
”お金の為なら魂を売っちゃう”男であるはずが無い、甲本ヒロトって男は、って事さ。
誰もが待っている。真島昌利の全詞集発刊を。僕の所持するソウル・メーターの針が振り切れるのを待ってんだっ!


《左》表紙《真ん中》帯。『本当に大切なことは、全部ヒロトが教えてくれる』って書いてある。”教えてくれる”っつーよりも”同感する”っつー感じ、僕にとって。《右》ザ・ハイロウズ、1997年の”タイガー・モービル・ツアー”静岡公演ん時、中古レコード屋にて時間潰ししてたらヒロトとマーシーと調さんが入店してきた。幅2メートルの間隔の中でヒロト・淳吉郎・マーシーは仲良く並んで座り込んで中古レコードを探してた。俺の左1メートルにヒロト、右1メートルにマーシー。

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