だって、しょうがないじゃぁないか。そんな雰囲気に僕は飲み込まれてしまったんだから。
街角の一角には、いろんなポスターが貼り付けられてる。そして、それ、破れかかってる。立候補した奴、そいつは選挙ポスターの主役。三色ふりかけの一員”のりたまご”みたいな笑顔を振りまいて写真撮影に臨むんだ。撮影後には”ごましお”みたいな顔付きで撮影状態、チェックするんだ。その出来栄えに満足した時は、もちろん”おかか”の顔付き。想像つくら?あなたも。
僕が今夜、訪ねた店にも壁一面にいろんなポスターが貼り付けられてたよ。もちろん選挙ポスターなんかじゃぁなくってね。例えば”ザッツ・エンターテイメント”を最後まで演じきった二人、ニューマンとレッドフォードの映画の告知ポスターだとか。下唇が異様にデカイ男と髪の毛がクシャクシャのまんまフェンダー・テレキャスターを腰を落として弾いてる姿が異様にカッコいい男が写ってるGIGポスターだとか。四つの薔薇をあしらったデザインとそれを象徴するように英字にてその文字を列記したバーボン飲料ポスターだとか。
そんなお店に居たんです、今夜。
GIGが始まったよ。イベントがスタート。別にどうでもいいんだ、そのバンドは。一番目のバンドは。だって僕がそのお店に出向いた理由は、その次に出演予定の友人のバンドを観る為だったんだから。そのトップ・バッター、見事に三振。その三振ぶりについて語ります。
カバー・バンドでした。五人組。ヴォーカリストひとり。ギターリストふたり。ベーシスト、ドラムス各ひとりずつ。以上計五名。ニコニコしながら演奏スタート。『拳銃に弾をつめて仲間を連れてこい』ってね、ヴォーカリストは唄いだした。『ハロー ハロー どのくらいひどい?』ってね。僕は答えたよ。「俺の大好きな HELLO HELLO HOW RAWだったら25回で終わっちまったぜっ!」ってね。
3人組のバンドの楽曲を5人組で演るって、どんな感じなんだ?どんな気持ちなんだ?どのくらいひどい?
「かなり、ひどいぜっ!」。
その後に出演の友人のバンド。最高っ!Memphis Jug Bandを思い出させてくれたっ!浜松がメンフィスかぁ?メンフィスが浜松かぁ?そんな事は知らない。そんなこたぁ〜しらねぇ〜っ!
気の合う仲間が気の合う音楽を演ってくれれば天国。
乾杯っ!

《左》1993年発売、NIRVANAのアルバム”IN UTERO”。B面6曲目収録の『ALL APOLOGIES』が俺ん中のベスト・チューン、ニルバーナん中で。《右》何年発売か不明、MEMPHIS JUG BANDのアルバム。西暦1927年〜1934年の音源、28曲入り。

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