先日からTOM WAITSばっかり聴いている。TOM WAITSばっかり。
なんかさぁ、あれなんだよね、あれ、わかるら?こう、そうそう、そう言う感じ、なんつぅ〜かさぁ、あるじゃん、ぎゅい〜んって。
あ〜珈琲、飲みたくなってきた、彼の歌声、聴いてると。おっと、煙草もわすれちゃいけねぇ。あの店にでも行くとするか。
『あっ、いらっしゃい。珍しいね、工藤ちゃんね』『おっ、豆挽いて、豆』『いつものやつね』『おぉう』『キリマンが2で、モカが1で、ブルーマウンテンが5ね』『また間違えたなっ。ブルマンが5か?5かぁ?』『あっ、4ね、4』『4かぁ?4かぁ?』『あっ、3ね、3』『3だな』『相変わらずブレンドにうるさいね、工藤ちゃんね』なんつって松田優作と柄本明の会話。「探偵物語」の最終回。このドラマの最終回は、もう映画。素晴らしい、全てにおいて。おっっとっ!また俺のソウル・トレインが脱線しちまった。TOM WAITSの話しだった。
ある日、あるロック仲間から依頼を受けた。
『ちょっと頼みがあるんだけど』『なに?』『ある曲を探してんだけど、誰の曲か判(わか)んないんだ』『ふぅ〜ん』『キムタクがやってた「ギフト」っつードラマの最終回なんだけど、そん中の挿入歌が、めっちゃ気になってて、10年近く探してんだけど、誰に聞いても知らないし、お前だったら、判るかもって思って』『だって俺、「ギフト」ってドラマも知らんに』『清志郎も出てたんだよ』『本当?そういやぁキムタク、清志郎に近づいてた時期あったな』
こんな流れで、先日のGIGん時に彼からビデオ・テープを貸してもらった。昨日、早速、拝見。『この声はスクリーミン・ジェイ・ホーキンスかな?でも待てよ、この感じ、この曲調。こりゃぁトム・ウェイツだ!』すぐ自分のレコード棚っからトムのレコード引っ張り出してターン・テーブルへ。トムの音源、全部持ってはいない。でも自分の記憶から外れてる曲がドラマで使われてるかもって思って、とりあえず持参のレコード当たってみた。結果的にその曲は見つからなかった。けど頭出しで数曲聴いてるうちに『うわぁ〜やっぱカッコイイわ』って思ったんだ。
夜8時頃、彼へ電話。『あの声はたぶんTOM WAITSだと思う。曲調から考えるとたぶん80年代半ばっからのウェイツだと思う』『今、ちょうどレコード屋に居るんだよ。探してみる』
90分後、彼から電話。『おいっ!あった!見つけたっ!88年の彼のライブ盤、買ったんだけど、あの曲、演ってるんだよっ!』『やったじゃん!』
彼はハード・コアな男。そんな男がTOM WAITSを感じるって事が嬉しい。
この日記でみんなに話したい事は何か?
TOM WAITS→珈琲&煙草の気分→珈琲にまつわる名場面・探偵物語最終回→ギフト最終回の挿入歌を探偵気取りで捜索→手掛かり掴んで密告→犯人逮捕(今回の場合の犯人は例の曲)。
ほらね、つながったら?
B.G.M.「TOM WAITS / RAIN DOGS」
ビールを飲んで煙草を吸いながら。

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