プラサ・マジョールを中心とした旧市街を、新市街が覆うように築かれていると言いましたが、街の雰囲気はどう変わるのか写真を比べてみたいと思います。
一目瞭然ですね。
旧市街は平日でも散歩に興じる人々が集い、新市街は自動車のラッシュ。
僕が実際に滞在したのは新市街の、大通りから中へ入ったもうちょっと落ち着いたピソ(アパートメント)です。
ちなみに、当然ながら旧市街に住んでいる人も多いですが、そこに戸建住宅は存在していません。
では新市街はどうかというと、こちらにも僕が見た範囲では戸建住宅は無かったと思います。
では戸建住宅はどこにあるのかと言うと、新市街のもっと外側、つまり郊外になります。
ただし郊外住居でも完全な戸建住宅と言うのはあまり無くて、むしろタウンハウス(町屋)として作られていることが多いと思います。
戸建住宅は完全な農家以外は大邸宅と呼ぶほうが合っているような造りになっていたと思います。
以前、やはりスペインで偶然知り合ったオランダの建築家と話をした際、「日本では戸建住宅の仕事が多い」と言うと、彼は「うらやましい。やはり日本は大金持ちが多いんだな」と返されたことがあります。
ヨーロッパでは、「個人が戸建住宅の設計を建築家に依頼する」と言うのはお金持ちに限られているようです。
***
僕はそれら戸建住宅に滞在したことはもちろん、足を踏み入れたことも無いので、このレポートではあくまでもピソの造り・住まい方にスポットを当てていくつもりです。

0