電話やEメールなどの打合せによって建築主が望むおおよその雰囲気はつかめました。
実はこの建築主夫妻はまだ20歳代です。
そしてこの自宅建設プロジェクトにあてる資金は全て自分の貯金と銀行からの貸入金でまかなうとのことであるので、予算的にはかなり厳しいと言うことも分かりました。
この時点では彼ら自身もまだ漠然としたイメージだけで、具体的なことはまだ決まっていないようです。
そこで、少々乱暴ですがまずたたき台として図面を作ってみました。
この案を作るための条件は、
1.若い夫婦と幼児(1歳)の家
2.なるべく明るいイメージでシンプルに
3.ローコストで
というものです。
結果的に、当然この案は採用されないわけですが、打合せをするときにたたき台があるのはお互いに話がしやすかったと思います。
もちろんこの案は打合せをスムーズにするためのもので、これを実際に作るわけではないと、繰り返し伝えたことは言うまでもありません。
「勝手に作りやがって!」なんていう不快感を与えてしまっては元も子もないですから。
しかしこの図面、我ながらなかなか良くできてるなぁ(笑)。
北側玄関で、水廻りは一箇所にまとめ、南側は広々オープンスペース。
2階はとりあえず主寝室を用意して、あとはフリーな状態。
子供の成長、家族の変化に応じてその都度増改築ができるようにと言う配慮です。
南側に吹き抜けがあって、1階と空間的に連続する(一体感)。
もちろん必要となったら吹き抜けに床を張って部屋を作ることも可能です。
さて、建築主夫妻の反応や如何に!?

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