耐震偽装を行なった元建築士が「1級建築士」という資格の名義貸しを行なっていたそうです。
それを伝えるニュースでは、名義を借りていた設計者(?)を「建築士」と区別するためか、「建築デザイナー」なる呼称をあてています。
なんとなく違和感を覚えるのは僕だけでしょうか。
資格を持たない設計者が「建築デザイナー」や「建築家」を名乗ることは、建築業界ではそれほど珍しいことでもないし、むしろありふれています。
しかし「デザイン」という言葉は、あらためて辞書を引くと分るのですが、モノを作るためのほぼあらゆることを意味していて(実は「戦略・作戦」なんていう意味合いもあります)、ただ色や形を決めるだけではないはずです。
ましてや「建築家」を名乗るならなおさらではないでしょうか。
ここでは感情やイメージでなく、技術的に「設計者」とは誰なのかを考えてみたいと思います。

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