第19話「涙の新兵器」
河原で遊ぶポワトリンクラブのメンバー
ひとりひとりだとテレビゲームとかの時代だが石投げなんて古風(?)なことやってる
まあ、こういうロケーションだとけっこう、今でもやっちゃうのかもね。
そんな中シンスケはひとり新兵器の製作のため家に帰る
壁に貼ってある新兵器のラフ画(設計図じゃなうほう)のタッチが石ノ森先生っぽく見えるが気のせいかもしれない
しかし、普通の部屋で溶接?作業は危なくないか?
完成した「シンスケ型犯人生け捕りマシーン」、河原で実験する
投網を仕込んだ砲弾を発射するもので大掛かりだが仕組みそのものはいたってシンプル
ただしテレビモニターで標的を正確に捉えるのはさすがゲーム世代といったところか
それを見ていたスーツ姿の男がルー大柴ほどでもないが英語まじりで話しかけてきた
名刺には「鬼塚一樹」の名
「この兵器を売っていただけませんか?お金ならいっぱいありますよ」
とアタッシュケースに詰められた1万円札の束を見せつける
タクト「外車のスポーツカー買ってくれよ」
ケンジ「おれ、ハワイの別荘が欲しい」
カズヤ「世界一週の旅行がしたい」
大金にすっかり目がくらんでいろいろ要求してくるクラブの面々だったが当のシンスケ本人は「冗談じゃないぜ、僕が開発した新兵器はポワトリンクラブがこの世の中の平和と安全を守るために使う武器です」とまともなこと言って売らない
5千万から1億へのアップを提言はしてみるがわりと簡単に引き下がる鬼塚
本部(タクトん家)に帰っても「お前熱でもあるんじゃないの」「かっこよすぎ」「友だち失うぞ」
メンバーに散々に言われてさすがにシンスケも渋々「うるさいなぁ、ハンバーガーおごれば文句ないだろ」と提案
それで妥協しちゃうメンバーもいいね
さっそく買い出しに行くメンバーとすれ違いに帰ってくるモモコ
(細かい事だが(鍵しまってるけど)「平気」と言って裏口から入っていくがいつも開けっ放しなの?それとも描写はないがどこかに鍵が隠してあるの??)
家の中には古風なギャングスタイルの怪しい男たちが忍び込んでいた
続けて帰ってくるユウコ、モモコはお巡りさんに知らせに
ユウコはポワトリンに変身する
自宅での格闘がなんか新鮮
お巡りさんでは無くポワトリンクラブを連れて帰ってくるモモコ
怪しい男たちに結構優勢なポワトリンクラブではあったが結局逃げられてしまう
モモコ「あいつらおねえちゃんがやっつけたの?」
ユウコ「まさか、ポワトリンだよ」
新兵器は無事だった
「さっきの3人あいつの手下かも」
ユウコはメンバーから事情を聞く
ユウコは名刺に書かれた住所から会社があるはずの場所へ行ってみるがただの荒れ野原であった
ユウコは週刊女性エイトに調査してもらおうと電話するがパパはタレントのスキャンダルで張り込み中だ
「ウチは三流だぞ!全ての記事は嘘とでっち上げで構成されているんだ!犯罪者の調査なんか出来るワケないじゃないか」
もはや清々しいくらいのクズ発言をするパパだったが一応サジェスチョンは与えてくれる
「それならインターポール国際警察の資料室に行け」
オリュードで凛々しい女性警察官になるユウコ、警視庁に忍び込み国際警察のデータを調べる
(警視庁やコンピューターのセキュリティがどうのこうのなどと野暮なことは思っても言わない)
鬼塚一樹とは「世界の犯罪者たちに武器や兵器を売りつけ巨大な富を築いた"ザ・悪魔の商社”と呼ばれる国際的な悪徳ブローカー」なのだ
他にも細かくそれらしいことが書かれているデータ(コンピューターのことはよくわからないが文字のフォントに時代を感じてしまう)
こんなにデータ揃ってるなら逮捕出来ないもんかねなんて野暮なことは思っても言わない
(なかなか表には出てこないのであろう)
サラリーマン姿だけでなく黒フード姿の写真もあったりするのがちょっと面白いが映像でも商談の際にはこのスタイルなので正装と言うことなんだろね
その頃ポワトリンクラブはカレー食べながら新兵
器の見張りをしていた
鬼塚は母親のフリをしてシンスケを呼び出す
シンスケは途中の公園でトマトジュースを大量に飲み続ける少女を見つける
「ただのトマトジュース好きの少女じゃない!やめなさい!!血液がケチャップになってしまいます」
おびただしい量のトマトジュースの缶に止めようとするシンスケだったが少女は泣きだしてしまう
通りかかったユウコはこっそりのぞき見、どころか会話を盗聴?までする(ちょっと悪趣味だなァ)
「今ドキ珍しい不幸な境遇の少女なのです、早い話貧乏なんです」
泣き続ける少女、見かねたシンスケは「お金なら僕が」と言いだす
少女「小学生のあなたにお金がつくれるのですか?」
「作れます」シンスケは少女の手を引いてを連れて行く
残された大量の空き缶を見て少女をザ・悪魔の商社の娘ではないか?と思うユウコ
(理由は後に明かされる)
シンスケは少女を不幸から救うため鬼塚に新兵器を売る決心をしたのだ
鬼塚の会社があるはずの場所に来たシンスケ
鬼塚はドルを用意していた
「ドルは昔ほど値打ちが無いからなぁ」とシビアな事を言うシンスケだったが交渉は成立しかけたその時
「売ってはなりません」
なんと新兵器の中に潜んでいた(どうやって?!)ポワトリンが止めに入る
シンスケ「どうして売っちゃいけないの?」
鬼塚の正体、そして少女はザ・悪魔の商社の娘であることをポワトリンに聞かされショックを受けるシンスケ
『純情なシンスケくんのスケベ心を利用』するのは許せないと割と身も蓋も無いことをさらりと言ってのけるポワトリン
黒フード姿になる鬼塚、かっこいいとは言い切れないがなんとなく様にはなってるのはさすが団次郎さんだ
ただし普通の人間なのでそんなに強くはないのですぐやられちゃうけど
何故自分のことを知っていたのか問う少女にポワトリンが答える
国際警察の資料には娘のことも写真込みで載っていたのだ
(公園の時点で確信しろよと思うがまあ、そこはそれ作劇上のテクニックということで、笑)
逃げようとする少女を追おうとするポワトリンを引き留めるシンスケ
「その少女は僕が捕まえる!」涙ながらに新兵器を発動させる
救おうとした少女を自らの兵器で捕えなければならなかったシンスケに言葉をかけるポワトリン
「その涙が乾いた時、また恋をするのです」
主題歌のセンチメンタルなアレンジを奏でる口笛のBGMも視聴者の涙を誘う
*不思議コメディーシリーズは原作「石ノ森章太郎」とあるが内容に関しては浦沢義雄氏やスタッフにおまかせだったと言う
しかし今回のお話とか「日本の○○を海外に輸出する悪党」みたいなのもよくあるのが「サイボーグ009」で「死の商人」と言う存在を知った世代の自分としてはそれなりに石ノ森作品を意識しているのだろうか?と思ってしまう
(まあ、本格的に武力を行使するような悪者を出せるような番組では無いし風刺と言う事でそうなるのもわかってはいるが)
ザ・悪魔の商社の娘も望まぬ形で父親に利用されたとかではなく端っからシンスケを騙すつもりだったのでシンスケの思い入れもちょっと過剰な気がしないでもないがそれでも「信じていたものに裏切られてしまう」ほろ苦いラストもなんとなく石ノ森ティストを感じさせる
石ノ森タッチに寄せようと思ったけどそれほどでもなくなっちゃったね
機会があったらちゃんと描き直したいです

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