第12話「大統領の息子」
ポワトリン放送より少し後ぐらい「怪獣学入門」を始め、主にウルトラシリーズやゴジラを中心としてそこに描かれている「正義」や「政治的な意味」を読み取ろうとする動きが流行ったことがありました。
中にはそれなりに為になるものもありましたがなんだか個人の思想を無理矢理こじつけたようなものもあったりしたものです。
それでもその頃はまあ、真面目に書いていたのでしょう。
そして今となってはロクに番組も見ず思い入れもそんなに無いクセにあの頃の記事の上っ面をなぞっただけのようなネット記事で小銭を稼いでるような三流、いや五流以下のライター(とは呼べない輩)のいかに多い事か!
あんなんでいいなら僕に書かせて下さいよ、へっへっへ
いや、結局、ヒーロー番組なんてカッコイイとかオモシロイとかのほうが大事だと思うのですが
ああいう連中にこのお話を見せたらどんな記事を書くのでしょうか?
なんかものすごく深読みをして作り手が(おそらく)考えてもいないような結論を導きだしてくれるのでしょうか?
すいません、どうでもいい前置きが長くなってしまいました。
成績表をながめ、ため息をつくユウコ
そんなユウコの顔色に気付くママだったが「成績が落ちたのはポワトリンをやっているため」なんて言えない
神社へお参り?に行ったユウコの目にあまりにも都合よく偶然にも帰ってくる神様
なんとイタリア温泉で出会った美女といっしょだった。
(イタリアのひとだからと言って「マカロニ」なんつー凄まじい安直なネーミング!)
結局、持病の胃カタルが完治していない神様は「国際問題預かってちょ!」と言う言葉とでっかいトランクを残してマカロニさんを連れて日本の温泉へと旅立ってしまうのであった。
国際問題を持ち去ろうとする怪しい男に突きとばされたユウコはよろけて石塔で頭をうってしまうが気絶する前に大きな声を出して助けを求めるためになんとかオリュードでオペラ歌手に変身する。
タクトたちはポワトリンに楽をしてもらおうとポワトリンクラブを結成したが事件が無い。
ユウコの悲鳴はそんなタクトたちにも届いた。
かけつけたタクトたちはパチンコ攻撃で男を少しひるませたもののさすがに銃にはかなうはずもなく逃げ出してすぐに警官を連れてくる
家に持ち帰ったトランクから出てきたのはチョビ髭の変なおじさんだった。
「タクトん家の姉ちゃんが親のいない留守に男をひっぱりこんだ」と言いふらすポワトリンクラブ
噂はあっと言う間に広がってしまう。
要らぬ心配事を取り繕う余裕もないユウコの前にさっきの謎の男が現れる。
この変なおじさんはとある国の大統領の息子だと言う、大統領と息子のためにその国の国民は苦しめられていたのだ
過去のニュース映像などをうまく編集して作られたモノクロの映像がなかなかよく出来ている。
ようく聴いてみると「税金下げろ」「肉をよこせ」「野菜を食わせろ」とか聞き取れますね。
また大統領も息子も変に強面とかじゃないのがかえってリアルな気がします。
「我々国民の怒りが一気に爆発して・・・」
切々と訴える革命派の男だったが誰も聴いていなかった。
追われているのにまったく緊張感のない息子
「見れば見るほど馬鹿ヅラして、よほど国民を苛め抜いたって感じ」
ユウコのお尻を突っついても「何が悪いの?」みたいな平気な顔をして
いる息子
まあ、こういう自覚の無さが大きな問題なのだろうね。
追い詰められ銃で足を撃たれる息子、しっかりと流血を描写している点に注目したい。
革命派の男は「国民の苦しみを思い知れ」と大統領の息子に迫るが危機一髪ポワトリン登場!!
シリアスな展開なのにも関わらずポワトリンのお尻を突っつく息子
その感触にユウコを思いだし思わず声をあげる「き、君は・・・」
マスクを落とされながらも銃弾をうちかえし革命派の男をボロボロにしちゃうポワトリン。
マスクの落ちたポワトリンの素顔を観ようとはしない息子、「いくらスケベな人間でも命の恩人のお尻は触れない」からもしポワトリンがユウコならもうお尻を触れなくなると言うのだ。
「あなたが国民をイジメた悪い大統領の息子とは思えません」
なんだかよくわからないうちになんとなくいい雰囲気の場面になってしまうが革命派の男が本質的な疑問を投げつける。
「正義の味方、何故その男を助ける?正しいのは我々のはず」
問いかけに答えられないポワトリン。
再び唐突に現れた神様が代わりに答える。
「この世に、正しいことや、間違ってることは、無いのです。この世は、全てが正しく、全てが間違っているのです。この世のことなど、よく分からない方が、健康にいいんです。」
確かに結局何だかよくわからないがなんとなくまあそういうものなのであろうと思わせるのは脚本の凄さなのか神様の説得力なのか見てるほうも難しいことを考えるのをやめてしまうのだ。
もしかしたら深い意味があるのかも知れないがもうどうでも良くなってしまう。
神様によれば大統領は革命派に倒されたと言う。
「逃げても無駄」と言われ「潔く戦います」と決心した息子に意外とやるじゃん!とか思いかけたが最後にユウコのお尻を触りに行こうとしたので台無し(笑
改めてポワトリンに「ご町内と宇宙の平和と安全」を押し付けて神様はまたどこかへ
「あたし、何か悩んでたっけ?」
とかとぼけるユウコであったが町内にひろがった変な噂はどうなったのであろう?

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