2012/1/10
愛蹴記26/市立船橋の強さと高校サッカーの課題 愛蹴記
年末年始のいちばんの楽しみは、高校サッカー選手権だ。テレビ番組の「ロッカールーム」の項はちとやり過ぎと感じることもあるが、多くの選手が小学生からサッカーをやってきて、その大きな節目が18歳であることは間違いなく、彼らの涙は切ない。敗退という現実は多くの選手にとってピリオドを示す。涙は10年以上の汗の雫である。
市立船橋(市船)は強かった。あの土壇場の力強さは、全国大会の一戦一戦の積み重ねであり、過酷な千葉県予選の賜物である。もちろん、ひたむきにサッカーと向き合った選手達の月日そのものである。
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決勝戦は開始1分で四日市中央工(四中工)がセットプレーから押し込んでの先制。そして四中工は市船のプレッシングに負けていなかった。セカンドボールでは引けを取らず、ボール回しにおいて、四中工は確実に市船を上回っていた。ひょっとしたら四中工がこのまま勝つかなと、前半終了時に僕は思った。それは四中工が連動性で市船に勝っていたからではなく、“あたり”で負けていなかったからだ。
今大会、アイデアのあるサッカーをやっていたのは国学院久我山だったと思う。しかし同校は矢板中央のプレッシングをかいくぐることはできず、その矢板中央は市船には力負けした。「力」の前に、美しさは虚弱にしか映らなかった。この力が千葉県勢の強さである。その力に四中工は負けていなかった。
しかし、後半の半ばになると自力の差が出はじめた。背番号7の投入によって市船はさらに圧倒した(なぜ7番の選手が先発から外れていたのか不思議だったが、監督が切り札として温存していたとしたら名采配だ)。7番によって市船はピッチをワイドに使いはじめたからだ。試合時間が80分だったら四中工の優勝だったが決勝戦は90分だ。10分だけ四中工の体力が及ばなかった。延長になると市船が負ける要素は見当たらなかった。
千葉県予選を振り返ると、市船が優勝候補の一番手だったとはいえない。僕は準決勝線で当たった習志野の方が実力は上だったと思っている。決勝の相手は流経だったがどちらが勝ってもおかしくはなかった。市船の優勝は千葉県予選で散っていった高校の為にも僕は賛辞を贈りたい。
千葉県予選のベスト4の対戦は潰し合いのサッカーになり勝ちだ。僕の知り合いは、なんちゅうサッカーなんだと閉口していたが、長男が千葉県の高校に進んだことから日頃千葉のサッカーを見ていた僕は、千葉県勢が決してプレッシングだけを重視しているわけではないことを知っている。トーナメントに勝ち抜く強さを養っている現れであり、強豪チーム同士だとそれが全面に出るだけなのだ。千葉のサッカーを見た後で東京のサッカーを見れば生ぬるいと感じてしまう。東京のサッカーでは千葉、埼玉、群馬のサッカーには勝ちきれない。東京の代表チームは千葉ではベスト8以上には進めまい。これは批判ではない。現実だ。その差は小学生でも明らかなのだ。決してスキルではない。環境であり、育ち方である。東京はやはり甘い。
しかしながら、市船がいいサッカーをやっていたかといえばそうとは思えない。アタッキングサードまで手数をかけずにボールを渡し(回し、ではなく)、そこからは個の能力頼みのサッカー。連動性とかアイデアには乏しかった。システム(戦術)に新しさはなく、かつての野洲のようなときめきは感じられなかった。とりわけ中盤の展開力と面白味の無さは、何とか改善してもらいたい。つまり、実験性がないのだ。こういうサッカーをやるという意思に基づくサッカー感があまりにも乏しい。優勝はしたが、千葉を代表するサッカーが市船のサッカーだとは思いたくない(思われたくない)。
市船に限らないことであるが、高校サッカーのファンである僕は、もっともっとサッカー感をみがいて試みてもらいたいと思う。バルセロナのサッカーが理想だというならば、バルセロナから、スペインからもっと吸収すれば良い。真似から初めてもいいではないか。高校サッカーがピッチに描くボールの軌道は見る者の想像の枠を超えない。スタジアムで歓声は上がっても驚嘆はない。予想を裏切ることがないからだ。
市船は同世代のクラブチームと対戦しても簡単には負けないだろう。だが、やっている内容は見劣りするのではないか。もし内容も互角であるとしたら、日本サッカーの未来は暗いということになってしまう。
市船のような精神力と体力のあるグループが、未来のあるサッカーをピッチに表現したとき、日本のサッカーは世界と肩を並べることができるはずだ。

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テーマ: サッカー
2012/1/14 0:30
投稿者:葉河
2012/1/12 19:04
投稿者:魚の友だち
久しぶりのブログだったね。FBはじめてからブログ少なくなったのかなあ。ことしは書いてね。思いのたけを。本年もよろしくお願いします。ローストビーフが食べたいね。

FBのせいじゃありませんよ。
サッカーの現場を離れてからはモチベーションが下がったんだよ。
日記を書くつもりはないので、そうなると筆が重くなる...。
でも、もっと更新頻度を上げるつもりではいます。
書きますよ。