2009年もラス日の出ツアーを無理矢理敢行した。
参加予定者のうち1名が病欠するというアクシデント(欠席率25%)はあったものの、残されたメンバーで意気揚々と深夜に出掛けた。
実は今年で2回目のこのツアー。
「初日の出業界にもフレックス・タイム制を!」を合言葉に、比較的空いている前日に初日の出(にとても近い日の出)を拝んでしまおうという、いささか味気ない企画である。
今回は銚子・犬吠埼という日本屈指の初日の出ポイントをロケ地として選定した。
「本州最東端〜日の出最速伝説〜」として初日の出業界においてその名を轟かせている「犬吠埼ブランド」であるが、前日のラス日の出ならば何とかなるだろう。いやむしろ誰もいなくって、夜空に煌々と光る灯台がポツン、岩を洗う大洋の波音が迫り、さぞやうらさびしい風景なのだろうと想像してみた。
だがいざ現地に到着してみると、意外にも我々と同じように味気ない人々がけっこうたくさんいた。
車が並ぶほどだった。
ほんの一年前に我々が立ち上げたばかりの「ラス日の出」業界最前線はここだったか、と感慨深く思う。
味気なさも、これだけ共感してくれる人があれば逆に味わい深いものである。
6時45分、たなびく雲をかちわって太陽が昇る。
雲の隙間から流れ出る光線が、いまだ夜の配色を残すグラデーションの空に扇形に広がっていく。
太陽を真裏に隠した雲の端は、見たこともないくらい赤く赤く焼けていた。
オレンジの空を背景にして、雁の群れが今年も南を目指して飛んでいく。
音のない風景、でも体の中の楽隊がしきりと銅鑼を鳴らす。
「朝だ!」
それは初日の出ではないにしろ、目の当たりにすればやはり神々しさを感じずにはいられないものだ。
寒空で冷えた身体が暖められていくのがわかる。顔の皮膚がちりちりとこそばゆい。
太陽は偉大だ。
それを一年に一度、体で感じるだけでも意味のあることだと思う。
来年は業界もさらに大きくなっていることだろう。
海でばかり日の出を見てきたので、来年は山の上からラス日の出を楽しむ「山系ラス日の出」という新派閥を作りたいと考えている。
我々は業界のパイオニアとして、常に前進しつづけなければならない。


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