がん拠点病院の3割で医師不足
本社調査(朝日新聞)
都府県のがん診療拠点に指定された全国47病院のうち、3割弱にあたる13病院で、外科医、麻酔科医のいずれかが不足していることが、朝日新聞社の調べでわかった。
がん診療の頂点にあたる国立がんセンター中央病院(東京)では3月以降、麻酔科医の一斉退職から手術数を2割減らしている。
手術数の減少や「手術待ち」の延長など、がん診療にも深刻な影を落としている。
今年4月から5月にかけ、47の「がん診療連携拠点病院」に05年以降の毎年4月時の外科医、麻酔科医の人数と不足状況について尋ねた。
東北大病院(宮城)、九州大病院(福岡)をのぞく45病院から回答を得た。
定員に満たないと答えたのは青森、栃木、埼玉、山梨、長野、静岡、兵庫、島根、岡山、徳島、高知、熊本、大分の13病院。
定員には達しているが、過去1年間に外科医または麻酔科医が減ったり、手術の増加に追いつかなかったりと、「不足感がある」と答えた病院も九つあった。
不足に対する病院の対応では、「診断から手術までの待ち時間を延長」「非常勤医師の活用」が4病院、
「胆石など、がん以外の手術をやめた」「外来を中止・縮小」が3病院、
「麻酔科医や外科医に手当てなどを新設」が2病院あった。
「化学療法・緩和ケアを縮小・中止した」
と答えた病院もあり、地域の病院、診療所への患者の「逆紹介」などでしのいでいる、という。
(2008年7月3日 朝日新聞)