病気予防へ意識改革訴え
北海道・夕張医療センター長の村上さんが講演
財政破たんした北海道夕張市で夕張医療センターを運営し、地域の健康づくりに取り組む医師の村上智彦さん(46)がこのほど、東金市田間のふれあいセンターで講演した。
村上さんは
「医療を受ける権利ばかりを主張する住民が医師を疲弊させる。
自らの健康維持に努力するのは住民の義務」
と熱っぽく語り、
「医者は病気を探すことはできるが、健康にすることはできない。
地域医療向上には、住民自身が健康への関心を高め、病気を予防することが大切」
と意識改革を呼び掛けた。
山武地域の医療を考えるNPO法人「地域医療を育てる会」が企画する連続講座で、
「限りある医療資源と住民意識」をテーマに語った。
村上さんは薬剤師として三年間勤務したあと、金沢医大に入学。
卒業後、自治医大を経て、北海道瀬棚町や新潟県湯沢町などの医療機関に赴任し、
地域医療の経験を重ねた。
昨年一月には、巨額の赤字を抱えて財政破たんした夕張市立総合病院医長に就任。
同年四月には医療法人財団「夕張希望の杜(もり)」を設立し、同病院を引き継いだ同センターのセンター長として運営にあたっている。
(講演内容は、「続きを読む」へ)
講演で村上さんは、
日本の医療レベルや医療費の安さが世界最高水準にあるにもかかわらず、
人口比で見る医師数は先進国中最下級で、
「住民の満足度は最低といわれる」
と指摘。
救急車の無料搬送も英国と日本だけで
「軽症患者の安易な119番通報で、命にかかわる患者の生命が脅かされている」
と警鐘を鳴らした。
こうしたコンビニ感覚での救急外来患者が、本来は入院患者の急変に備えて待機している当直医の業務を圧迫し、
「医師の9割近くが当直の翌日もそのまま勤務しているのが実情。
日本では簡単に病院にかかれるから予防医療が発達しない」
と説明した。
講演の中で村上さんは
「税金を払っているから社会保障を受ける権利がある―という意識では今の社会保障制度は成り立たなくなる。
寝たきりにならないよう健康維持に努力するのは住民の義務だ」
と再三訴え、
「薬だけくれ―と医者任せにするのではなく、
積極的に検診を受けるなど健康への住民意識が高い地域に医者は集まる」
と述べた。
また、夕張市のケースを踏まえ
「だれも破たんの責任を取らず、
多くの市役所の幹部が多額の退職金をもらって辞めていった。
責任を丸投げにする行政の体質と、
医療資源を浪費し医師を疲弊させてきた住民意識が地域医療を崩壊させた」
と主張。
そのうえで、
「地域医療に求められるのは、大学病院の協力や高度先端医療ではなく、
保健氏らと連携して住民の健康意識を高める仕組みをつくること。
新しい大病院を造るより、
地域自前で医師を育てることが重要」
と力を込めた。
(2008年2月20日 千葉日報)
「そのとおり!」と思うところを赤い文字にしようとしたのですが、
記事がまっかっかになってしまうのでやめました。
村上先生、ありがとうございました。

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