知名度には、「世間一般での知名度」と「専門家間での知名度」があります。小説やスポーツの世界であれば、例外はあるとはいえ、この2つはかなりの程度相関します。
一方、学問の世界では両者は相関しません。超一流の研究者でさえも、世間にはほとんど知られていない人ばかりです。野依さんや小柴さんはノーベル賞受賞がなければ世間にほとんど知られないままだったでしょう。
なんでこんなことを書くのかというと、大学を選ぶときの基準に「先生で選ぶ」という意見があるからです。この意見には半分賛成ですが、その選び方がヤバイと地獄へ向かいます。ヤバイ選び方というのは、研究者としての能力を調べずに「世間一般での知名度」だけで先生を判断してしまうことです。
心理学で言えば・・・
河合隼雄(文化庁長官、著書多数)
加藤諦三(早大教授、著書多数)
岸田秀(元和光大学教授、著書多数)
富田隆(白百合女子大学教授、著書多数、マスコミ御用達)
渋谷昌三(目白大学教授、著書多数)
(敬称略)
これらの方々は著書やマスコミ露出が多く、世間の心をがっちりキャッチしているので、「彼らこそが日本を代表する心理学者だ」なんて思っている人も少なくありません。
では、心理学者としては実際のところどうなのでしょうか。研究者としての能力は、本を何冊売ったとかテレビでいいことを言ったとかでは測れません。論文の量と質で測定されます。そこで、査読付き雑誌への掲載論文をPsychInfoとCiniiで調べてみました。(1stオーサー論文を集計、カッコ内は最後の論文の発表年)。
河合隼雄:4本(1991年)
加藤諦三:0本
岸田秀:0本
富田隆:0本
渋谷昌三:1本(1976年)
できる大学院生以下の業績です。河合氏以外は学会発表すらほとんどしていません。研究を諦めて商売に走ったのでしょう。
彼らを起用しているのは主にレベルの低めの私立大学だということがポイントです。おそらく、実態を知らない学生を引き寄せるための客寄せパンダ的な意味で雇用されているのでしょう。彼らを貶めるのが目的ではないのでこれ以上は書きませんが、世間一般での知名度はまったくアテにならないということです。
次回は、犯罪が起きたときに出てきてマスコミが喜びそうなコメントをする精神科医の話を書きます。