何度も書いていることですが、
(a)専門誌に目を通して最近の動向に気を配っているか
(b)学会発表をしているか
(c)論文を書いているか
以上のポイントを調べるだけで専門家ぶっている偽専門家はほぼ100%見抜けます。
しかし、その人が論文を書いているかどうかを実際に調べることが素人にはできないということもあって、このことはなかなか信じてもらえないのが実際のところでもあります。うーん、困った。(「〇〇研究所の〇〇という方の業績を教えてください」などとメールいただければ個別に調査しますので遠慮なくどうぞ)。
セラピストでなくとも、身近な人でこれを試すことが出来ます。かかりつけの医師のところへ行って、専門誌に目を通しているか、学会発表はしたか、論文を書いたか、聞いてみてください(相手は驚くかもしれませんが)。
ヤブ医者はこうした活動を軽視しますが、まともな医師であれば日夜こうした活動にも力を入れています。医師の仕事は診察や治療だけではないのです。しかし、楽しようと思っているヤブ医者はこうした活動をさぼります。論文の読み書きをさぼっていても患者にはわかりませんからね。ここに力量の差が現れます。
例えば、ステロイドという薬があります。アトピーや喘息治療の薬として有名ですが、ヤブ医者はステロイドという言葉を聞くと反射的に「危険な薬だ」と言います。世間でもステロイドは危険だという認識が広まっていますが、最近開発された吸入ステロイドには危険な副作用はありません。専門誌を読んでいる呼吸器科医であればこのことを当然知っているわけです(呼吸器科医でなくても知っているぐらいですから)。しかし、「論文なんて知るか。知識なんて役に立たない。大切なのは実践経験だ」などと言っている医師はいつまでも古い方法にこだわって効き目の薄い治療を続けることになります。
セラピーやカウンセリングもこれとまったく同じことです。愛とか思いやりとか実践経験がすべてだと言う人もいますが、それは、論文を読んで書いて発表して…という専門的な努力に支えられて初めて意味が出る言葉です。そうした陰の努力をしないで愛とか経験論を語るのはまさに偽善者です。