大洋薬品:配合ミスの薬流通、業務停止命令へ−−岐阜県方針
ジェネリック医薬品メーカーの大洋薬品工業(本社・名古屋市)が同社高山工場(岐阜県高山市)で製造した胃かいようや胃炎などの治療薬「ガスポートD錠20ミリグラム」の主成分の配合量を誤ったまま流通させたとして、岐阜県は同工場に薬事法に基づく業務停止命令を出す方針を固めた。業務停止は今月下旬から10日間前後の見込み。健康被害は報告されていない。
同社によると、昨年2月に製造し、同年4〜9月に出荷した約2万8500箱(1箱100錠)で、主成分の胃酸分泌抑制成分・ファモチジンの配合量が厚生労働省に出した申請から外れていた。薬剤の配合は、メーカーが厚労省に医薬品の製造販売承認を求める際、自社で定める。
同社は主成分の配合量を1錠あたり20ミリグラムと定め、誤差の範囲を5%以内としたが、約2万8500箱は最大で20%の誤差があった。品質検査でもミスを発見できなかった。
昨年9月、自社検査で配合ミスが発覚。同月末〜10月末に全国の3116医療機関から自主回収し、厚労省に報告した。大半は既に処方され、16・1%しか回収できなかった。
同社広報部は「当時の検査担当者が配合ミスの発覚を恐れ正確に報告しなかったのが原因。厳粛に受け止め再発防止に努めたい」としている。【山田尚弘】
毎日新聞 2010年3月17日 東京夕刊
後発医薬品だから、後発品メーカーだから、そんなことが起こるんだ!と言われそうな出来事です。
昨年2月の配合ミスで、そのミスが昨年9月に自社検査で発覚し、そして今回の業務停止命令。時系列で並べると、ずいぶんと間が開いてしまっている気がします。
この記事で疑問なのが、昨年2月の配合ミスの際にそのときの検査はなかったのか、あればなぜスルーしてしまったのかということです。
そのことは今日の中日新聞夕刊にでていました。
ジェネリック医薬品大手の大洋薬品工業(名古屋市中村区)が、主力の高山工場(岐阜県高山市)で製造した胃潰瘍(かいよう)などの治療薬「ガスポートD錠20ミリグラム」(一般名ファモチジン)を昨年9月に自主回収していた問題で、同社が調合ミスのない別サンプルを意図的に品質検査に出して出荷していたと、岐阜県が17日、明らかにした。
県によると、昨年2月13日に高山工場で3ロットを製造し、うち2ロット分約2万8000箱の有効成分の分量を誤って調合した。出荷前のサンプル検査は厚生労働省令で、各ロットからサンプルを抽出して検査をする取り決めになっているが、製造部門の担当者がミスのないロットから取り出したサンプルを品質検査の部門に提出していた。
県は立ち入り検査などの結果、担当者が意図的に調合ミスのないロットのサンプルを提出し、規格外製品を流通させたとみている。こうした点が悪質だとして、県は薬事法に基づく異例の業務停止命令を今月下旬に10日間程度出す方針。
ミスない薬に意図的交換 大洋薬品、品質検査で
中日新聞2010年3月17日 夕刊
ミスのないロットに意図的に交換して検査をしたために、ミスがスルーしてしまったということです。
これは結構悪質ですね。
ミスを隠そうという意図が感じられます。
これは大洋薬品だけの問題ではなく、後発医薬品メーカー全体の問題なのかもしれません。
後発医薬品の使用促進したい厚生労働省としては痛い事件ではないかと思います。
医師の中には後発医薬品の使用を反対している方がいらっしゃいますが、その方にとっては「それみたことか」という印象があるのかもしれません。
一度失った信用を回復するのはなかなか難しいと思います。