「禁忌薬処方で死亡」解決金…県立加古川医療センター
「投薬に配慮」異例の約束
兵庫県立加古川医療センター(旧県立加古川病院)で、皮膚病の治療を受けた女性(当時74歳)が肝不全で死亡したのは、肝障害がある場合に使ってはいけない薬を5年余り処方されたためだとして女性の長女が病院を相手に申し立てた調停が先月、神戸簡裁で成立した。
病院側は投薬との因果関係は明らかにしていないが、死亡に「遺憾の意」を表明。禁忌や副作用に配慮した処方をすると異例の約束をし、別に解決金299万円を支払った。
女性は、皮膚表面が乾燥して硬くなったりする角化症で、治療薬「チガソン」(一般名エトレチナート)を処方された。しかし、ビタミンAに似た作用を持つ成分が肝臓にたまるおそれがあり、製造販売元の中外製薬は、肝機能障害のある患者には「禁忌」と、添付文書に記載している。
長女側によると母親は過去に肝機能障害で別の病院に入院。加古川医療センターでの投薬前にも血液検査で肝機能障害が疑われる結果が出ていた。服薬後の2000年には、かかりつけの診療所で肝硬変と診断され、05年に亡くなった。
長女側代理人の岸本達司弁護士は「病院が薬剤の投与のあり方まで調停で約束するのは異例。投薬方法の問題性を事実上、認めたと評価できる」としている。
(2010年3月9日 読売新聞)
このニュースは気になっていましたが、なかなかコメントをつけることができずにいました。
ずいぶんと遅くなってしまいました。
確かにチガソンの添付文書の禁忌の項には、
肝障害のある患者[肝障害が悪化するおそれがある。]
との記載があります。
肝機能障害の程度がどれくらいだったか不明ですが、肝硬変と診断されるくらいですからかなり悪かったのだと想像できます。
肝機能が悪かったのに、漫然とチガソンが5年間も投与され続けてしまったんですねえ。
誰か止めることができなかったのでしょうか?
薬剤師の関与はなかったのでしょうか?
外来なら、院内でも院外でもなかなか肝機能障害のチェックはできないのかもわかりません。