滅多にやる事ではない。
タクシーを自宅に呼びつけたんだ。「ヘイ!タクシー!」ってね。午前10時45分。だってこの日は遅刻厳禁さ。午前11時19分発こだま644号に乗っかって東京へ行くんだ。その後は成田エキスプレスに乗り換えて成田国際空港へ向かうんだ。「そんでどこ行くんだい?」って?イギリスにふたりで行くんだ。イェイっ!
成田エスプレッソに乗った頃は午後1時過ぎ。お昼ご飯だいね。エスプレッソ車内販売にて昼食を購入。サンドウィッチ2セット。ひとつは『ミックスサラダ・サンドウィッチ』つって二等辺三角形6斤入りで480円。なんと1斤当たり80円也。ひとつは『神戸牛カツ・サンドウィッチ』つって二等辺三角形3斤入りで600円。なんとなんと1斤当たり200円也。ど高い!バカヤロー!まったくもってこーゆーよーな旅人のウキウキ気分に乗じた商売のやり方にはうんざりするぜ!だいたいにおいてエスプレッソって飲み物が気に喰わん。普通のコーヒーの半分以下の量でいかにも高級感を漂わせていやがるしな。
成田空港に到着。チャックチャック。搭乗時刻までぶらぶら過ごす。免税店がずら〜りと並んでいる。多数のニッポン人がぶらぶらしている。ボクらは搭乗直前に搭乗口真ん前にあるコンビニエンス風のお店でビール2本とつまみを買ったんだ。飛行機の中でもらえるのは知ってたけどノリで買っちゃったんだ。ノリは大事さ。どんな時でもね。
そして搭乗。香港を拠点に活動するキャセイパシフィックという航空会社の飛行機さ。窓際の2座席がボクらの席。エンジンがブルブルと唸りを上げ始めたよ。そろそろ出発さ。ウギャギャギャギャぁ〜っ!ザ・パイレーツのミック・グリーンが弾くテレキャスみたいな音で飛行機が滑走しだしたぜ!ボクらはビールのタブを上げた“パカっ”って。するとスチュワーデスの姉ちゃんがやって来た「すみません。持ち込み禁止なのでこっそり飲んで下さいね」だってさ!バカヤロー!だったら搭乗口の前にコンビニ設置すんな!っての。酒置くな!っての。置いてもいいけど《機内持込禁止》とか表示しとけ!っての。なのでこっそりひっそりふたりで飲みました。
香港で乗り換え。またもや同んなじキャセイ製飛行機。今回は3座席のシートでご一緒したのはイギリス人風のイケ面兄ちゃん。香港で働いてて週末は英国に帰ってる風な兄ちゃん。
最近の飛行機ってのはスゴイね。各座席の真ん前にそれぞれモニター画面が付いてて映画だの音楽だのゲームだのが各人で楽しめるようになってるんだ。最新機器の扱いに弱いボクが手間取ってるとイケ面彼が「こうやるんだよ」って言わんばかりに無言のまんまアクションで教えてくれた。ん〜カッコいい。クールだし。この野郎!嫉妬だ。シット。
そして数時間後の事です。ボクらが座ってるのはエコノミー・クラスっつー狭〜い座席なんで身動きしづらいの。だけど上部には各座席にそれぞれ光りが当たるようなスポットライト設備があってね。んで「ちょっと本でも読もうか」ってボクはスポットライトの向きを手で調整しようとしたの。読みやすいように。んで親指をスポットライトの正面に当てて「んっ!」って力を込めたら“バキっ!”だって。割っちゃったー!ジャンボ旅客機の一部分を破損させちゃったー!そしたらイケ面彼は黙ったまんまスチュワーデス呼び出しボタンを押してくれた。クールな奴だ。この野郎!嫉妬だ。シットシット。んでスチュが来たんだけど状況を説明したらパッパッパッ!って手際よくスポットライトの部分全面にフタをしてくれてね。けど、それって準備万端すぎない?って。ボクだけじゃないんじゃない?って。ライト破損させてるのは。意見を主張しよう。権利を主張しよう。ノウ・ユア・ライト。
飛行機は無事にロンドンに着きました。9月20日(日)午前5時頃。
えっ?イケ面彼はどうしたって?飛行機が着陸して客が降機できる指示が出たら慣れた手つきで「グッバイ」も言わずにさっさと席を離れて向こうに行っちゃったよ。シットシットシットだ。バカヤロー。
んな感じでボクらの旅が始まったのさ。
1977年発表、THE PIRATESのアルバム“OUT OF THEIR SKULLS”。
1982年発表、THE CLASHのアルバム“COMBAT ROCK”。A面1曲目に『KNOW YOUR RIGHTS』収録。

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