いまだにコンプレックスなるものがボクにはあります。あるんだ。
どんな事かっつ〜とそれは「もう、いいじゃぁん」みたいなものですが、年齢を考えると。しかしボクのコンプレックスなるものはいまだに残っております。遺跡のように存在しております。古都に現する神社仏閣のように建っております。ジンジャブッカク。建立。コンリュー。なんか韓流俳優の名前みたいな発音だな。イン・マイ・ハートのずぅ〜っと奥のほうにそれはあるのです。
背を伸ばしたい「ノッポさんみたいに長身だったら、もしかしてその身体から長い手足を操り、まるでマジックみたいに『イマジネイション』ってな言葉を「ちょちょいのちょい」で造形美なオブジェクトに作り変える技術を身に付けることができるかも・・・」みたいな気持ちで、いわゆるポジテブみたいなニュアンスな気持ちで。バスケット・ボール部に入部。そしてそこで覚えた言葉の数々。トラベリング。ダブルドリブル。ピボッド。リバウンド。中学生時代にバスケをやってたんです。背を伸ばしたくって。
いつだったか社内の女性陣のあいだで“リバウンド”って言葉が流行しました。
シュートしたが網に入らずボードに当たって跳ね返ったボール。そのボールをまるで家屋を建立してる最中の行事、上棟式でのならわし『餅投げ』ん時に撒かれた餅に殺到する輩どものように選手達がタイミングを見計らってボールを奪い合う。リバウンド。
そしてある日のボクの会社の同僚女性陣によるリバウンド談義。今も昔も、女性陣最大の感心事は『ダイエット』みたいです。会話に耳を傾けてゆくうちにそれに関する用語なんだって事を知りました、リバウンドって言葉が。
家内の健康の事も考えて昨月から我が家で実施されてるものがあります。休肝日。「さぁさぁさぁ!日頃、休み無く働いてらっしゃる肝臓様にもお休みの時間を」ってなもんです。一日飲まないんですから飲み貯めです、前日は。ノミダメ。当然です、これは。越冬する動物が冬眠前にバックバク食べるようなもんです。そして休肝日。つらい休肝日。炭酸飲料でごまかす休肝日。自分の素直な気持ちを瓶の奥底に沈みこませ蓋をしてしまうような休肝日。ムグムグムグ。その日を我慢しさえすれば解放。解放されるんです。われ解放されるべき。アイ・シャル・ビー・リリースド。
そして翌日。トコトコトコ。音が聞こえます。まるで酒瓶が向こうから歩いてくるような音です。ボクはここに立っているだけなのに。小一時間経過。缶ビール、缶チューハイ、缶カクテルの空き缶が砂丘の端っこに立つ防砂林のように林立しています。テーブル上で。ボクの身体がゆらゆらするのは砂浜に立ってるせい?
ボクは防砂林の間を吹き抜けて流れてくる風の唄を聴きながら「ぷちっ」新しい缶ビールのタブを引き上げたんです。今夜も。
リバウンドしたボールが砂丘に向かって転がっています・・・
1971年発表、BOB DYLANのアルバム“GREATEST HITS VOL.U”。D面5曲目に『I SHALL BE RELEASED』収録。
1978年発表、TOM ROBINSON BANDのアルバム“POWER IN THE DARKNESS”。D面2曲目に『I SHALL BE RELEASED』収録。
1988年発表、ザ・RCサクセションのアルバム“コブラの悩み”。A面1曲目に『アイ・シャル・ビー・リリースト』収録。

0