児童文学を児童のときにあまり読まなかったことが、私の人生の後悔のうちの一つです。母ちゃん、あんなに本買ってくれたのにな。
■私的児童文学ランキング(ベスト5)
・1位「エレベーターで4階へ」「自分の部屋があったら」「それぞれの世界へ」<三部作>(マリア・グリーペ、山内清子訳/講談社)
→翻訳モノで初めて面白いと思った小説(連作)です。マリア・グリーペは児童文学の大御所であるリンドグレーンを生み出したスウェーデン作家なのですが、かなり衝撃的でした。興味深いのは、子供と大人のやり取りが日本とは全く異なっている点です。日本の物語では、大人に圧迫される子供の葛藤などがテーマになる場合が多いですが、この物語では、とにかく子供と大人は対話しまくります。子供の意見も議論の対象として、大人は尊重します。北欧が教育立国である理由がよくわかりました…というと大げさかもしれませんが、前提条件が日本と異なるのは確かです。
・2位「真夜中の飛行」(リタ・マーフィー、三辺律子訳/小峰書店)
→池袋ジュンク堂で装丁買いしました。空を飛ぶ力を持つ一族の話です。空を飛べたらどんなに気持ちよいだろう…などと軽々しくつぶやいてはいけません。空を飛べてもやはり悩みはあるのです。
・3位「あやうしズッコケ探検隊」(那須正幹/ポプラ社)
→天体観測、魚釣り、トイレ作り、サバイバルナイフ。はっきりいって、こんな話を読まされたら男なら誰だって眠れなくなります。本嫌いの権化ではありましたが、この本だけは毎晩読んでいました。あれから1○年。表紙を見るのが怖いです。
・4位「風の天使」(倉橋耀子/ポプラ社)
→きれいな日本語です。自分にとってゆずれないものを持っている人の強みが描かれていますが、だからといって、自分にとってゆずれないものを持っていない人が弱いわけではありませんし、自分にとってゆずれないものを持っている人が強いわけではありません。
・5位「少女作家は12歳」(薫くみ子/ポプラ社)
→ずっとポプラ社のターン。やはり作家が作家を描くのは、ありきたりのようでいて面白いです。
このランキングに福音館書店の絵本が入ってこないあたり、私の児童文学に対する愛の儚さが見て取れます。まあ、仕方ない。だって、ジャンプしか読んでなかったんだもの。
次回は何のランキングになるだろうか。アニメか、声優あたりかな。