医療の限界(小松 秀樹 著;新潮新書)
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医療とは本来、不確実なものです。
しかし、この点について、患者と医師の認識には大きなずれがあります。
患者はこう考えます。現代医学は万能で、あらゆる病気はたちどころに発見され、適切な治療を受ければ、まず死ぬことはない。医療にリスクを伴ってはならず、100パーセント安全が保証されなければならない。
(中略)
しかし、医師の考え方は違います。人間の体は非常に複雑なものであり、人によってさも大きい。医学は常に発展途上のものであり、変化しつづけている。医学には限界がある。医療行為は、生体に対する侵襲(身体へのダメージ)を伴うため、基本的に危険である。人はいつか必ず死ぬ。しかも、医療は、いつでもすべてに対応できるような体制をとれない。
「医療の限界」より
医療は、生身の人間を相手にしているために、その生体で隅から隅までどのようなことが起こっているか推測することはとうてい不可能です。
医師は、診察や検査をしながら「たぶんこんなことが起こっているのだろうなあ」と推測しながら診断し治療をすすめていくわけです。
診断や治療方針があっている場合もあるし、時として間違っている場合もあります。
そのためにカンファランスを定期的に開いて他の医師や薬剤師と相談しながら、治療を進めることもあります。
2007/2/15「医療の世界に「絶対」という言葉はない」
http://hello.ap.teacup.com/d-inf/970.html
患者側の立場からすると、「医療の不確実性」ということをなかなか受け入れてくれないというのが現状のようです。
あの先生にかかれば必ず治してくれる、ということは残念ながらないのです。
医療側と患者側のそのような齟齬が現実にある、とこの本に書かれてあります。
医療従事者としては納得するところですが、患者さんの立場としたらなかなか納得できないかもわかりません。
そんなこと思いながらこの本を読んでいる途中です。