セフェム系抗生物質ロセフィン(セフトリアキソンナトリウム)の添付文書中、使用上の注意が改訂となっています。
【医薬品名】セフトリアキソンナトリウム(ロセフィン静注用)
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[重要な基本的注意]の項に
「本剤を投与する場合は、カルシウムを含有する注射剤又は輸液と同時に投与しないこと。〔国外において、新生児に本剤とカルシウムを含有する注射剤又は輸液を同一経路から同時に投与した場合に、肺、腎臓等に生じたセフトリアキソンを成分とする結晶により、死亡に至った症例が報告されている(「適用上の注意」の項参照)。〕」
を追記し、[適用上の注意]の「配合変化」の項のカルシウムを含有する注射剤又は輸液との配合に関する記載を
「カルシウムを含有する注射剤又は輸液との配合により混濁等の変化が認められたとの報告があるので、配合しないこと。」
と改める。
註:以上、厚労省/使用上の注意改訂情報 (07/09/21)より抜粋(製品例付記)
●おくすり110番より
http://www.okusuri110.com/cgi-bin/sk_disp.cgi?sk070921&12
海外で、新生児、早産時の肺や腎臓にセフトリアキソン-カルシウム塩が析出して(想像するに血栓などつくってしまい)死亡したとされる症例が5例報告されています。
ロセフィンとリンゲル液(例えばラクテックなど)を混注はすることはなくても、メインルートをラクテックで確保しておいて、側管からロセフィンを生食で溶解して投与ということは十分考えられることです。
新生児は血液量が約300mlと少ないことと、ロセフィンの半減期が成人より長いことから、海外では新生児においてロセフィンとカルシウムを含有する注射剤を同時投与しないことを添付文書に盛り込まれています。
ロセフィンの日本の改訂された添付文書をみると、年齢にかかわらず同時投与しないこととなっています。
新生児と成人の血液量は違います。
上記のように新生児は約300mlであるのに対し、成人女性体重50kgの方で3400-3500ml、成人男性で体重70kgとすると4800mlとされており、血液量が一桁違いますので、小児科病院では非常に慎重な対応が必要ですが、成人ではそれほど大騒ぎをしなくていいかと思われます。
そもそもこの問題は、北京市の診療所で治療を受けた際に突然死した在中韓国大使館の要人に対してされた治療が、リンゲル液の点滴と同時にロセフィンを使ったことに端を発しているとされています。
(その後中国の衛生相から死因は心筋梗塞と公式発表されております)
【関係リンク】
●FDA:Ceftriaxone (marketed as Rocephin) Information
http://www.fda.gov/Cder/drug/infopage/ceftriaxone/default.htm
(この情報全く知りませんでしたが、同僚より教えてもらいました・・・)