「薬局のオモテとウラ」の
「後発医薬品を使用する上で留意すべきこと」に、以前から言われています先発品と後発品の「物」としての違いが書かれています。
「薬剤ごとに、後発医薬品への変更の適不適を見極める」というご指摘はいいところついておられるのでは、と思います。
確かに、ジゴキシンやテオフィリン、抗てんかん剤は血中濃度の有効域と中毒域が近くて、血中濃度を測定しながら投与することが望まれますが、後発医薬品に変更することによって、どんな血中濃度曲線を描くかよくわからないというのは、非常に問題だと思います。
先発品と後発品との物の差について、月刊薬事2006年4月号に掲載されていました。
第5回 日本ジェネリック研究会学術大会の様子です。
先発品と後発品の「差異」をめぐり議論集中
第5回 日本ジェネリック研究会学術大会(東京都)
2006年2月11日,第5回日本ジェネリック研究会学術大会が東京大学医学部鉄門記念講堂にて開催され,今回は初の試みとして一般演題発表も行われた。
後発品については,品質保証や情報不足などの面から採用に慎重な声がある。こういった声に対し,シンポジウムでは明治薬科大学教授の緒方宏泰氏が,「最近,先発品と後発品の差が指摘されるようになってきたが,意味のある差と無意味な差を識別することが重要」との考えを示した。緒方氏は後発品の規格基準について「先発品と完全に同等というのを求めているのではなく,安全性・有効性が臨床上許容できる範囲で定められている」と説明し,規格基準を満たしているにもかかわらず,不純物が見つかったことが問題視されるのはおかしいと主張した。規格範囲外の医薬品については「不適品として除外すべきだが,その場合は先発品か後発品かは関係ない」とし,後発品特有の問題として捉えられることに反論。また,規格範囲を満たす薬剤で問題が生じた場合は,規格基準を定めたガイドライン自体を見直すべきとし,「申請時のデータをもとに先発品との差を指摘する人は,データの見方が間違っている。市販後に差が出るなら品質管理の問題だが,日本では生物学的同等性の管理法が整備されていない」と述べた。
続いて,福井大学医学部附属病院薬剤部長の政田幹夫氏が,後発品と先発品を完全に同一視するのは危険との立場から,両者の違いに関する正確な情報提供の必要性を訴えた。政田氏によると,ある調査結果では医師の35%が後発品に不満・不安をもっており,「添加物や製造法を含めてすべてが同一と思っている医師が驚くほど多い」と述べた。政田氏は,すべての後発品が悪いわけではないとしながらも,使用後に容体の悪化やコレステロール値の上昇がみられた研究結果などを紹介。「生物学的同等性が担保されているといえない現状では,大学病院は後発品を採用しにくい」とし,後発品分析時の投与量,手法,採血時間などをメーカー間で統一することを要望し,「先発品と後発品は似て非なるもの。同じではないし同じである必要もないのだから,メーカーは違うものは違うと言うべき」と訴えた。
政田氏の発言に対して,シンポジストやフロアから意見が相次ぎ,緒方氏は「個別の医薬品で問題が出ると後発品は悪いと言うが,規格範囲内の差を問題にすべきではない。規格範囲外の差がみられたのであれば,先発品か後発品かは関係ない」と指摘した。これに村し政田氏は,「すべての後発品を悪いと言っているのではない。完全に同じと思っている人がいるのだから,同一ではないということがきちんと情報提供されるべきだ」と反論した。また,後発品メーカーからの「後発品の研究によって得られたデータは。メーカー名を公表して国民に情報提供すべきではないか」という意見に対して,「現在は、どのメーカーが良い悪いという段階ではない。医薬協(医薬工業協議会)が大学の臨床データを真摯に受け止め,どうすべきか考えをしっかり示すべきだ」と答えた。
月刊薬事 2006年4月号(Vol.48 No.4)
長くなってきたので、この件に関するコメントはまた後日にします。