糖尿病の新治療法を目指して、インスリンを分泌するヒトの膵臓(すいぞう)の細胞を大量に作る技術開発に岡山大などのグループが成功した。マウスを使った実験で効果も確かめ、この細胞を利用した患者の体内に植え込む人工膵臓の開発も進めている。25日付の米科学誌ネイチャー・バイオテクノロジー電子版で発表する。
開発したのは同大医学部の田中紀章教授、小林直哉助手らを中心とする日米などの国際研究グループ。
膵臓のβ(ベータ)細胞はインスリンを分泌し血糖値を下げている。β細胞が破壊されたり、その働きが悪くなったりした糖尿病患者は、毎日、インスリン注射をしている。β細胞を作って患者に移植できれば、注射が不要となる利点がある。
グループはヒトのβ細胞に、寿命をのばす遺伝子組み換え操作をして大量に増殖させた。ただ無限に増えるとがん細胞になる恐れがあるので、寿命をのばす遺伝子を後で取り除く操作もした。
増やしたβ細胞がインスリンを作ることを確かめた上で、糖尿病のマウスに移植すると、ぶどう糖を与えた後の血糖値を健康なマウスと同レベルにできた。移植しなかった糖尿病マウスは血糖値が高いままで、実験開始10週後までに死んだが、移植したマウスは30週以上生きた。
これまでヒトβ細胞の大量増殖は困難とされてきた。β細胞を含む膵島を提供者から移植する手術も試みられているが、実施例は少ない。
田中教授らは、増やしたβ細胞を小さな容器に入れて体内に植え込む人工膵臓を開発中だ。効果や安全性の確認に課題はあるが、1〜2年後をめどに完成させて動物実験を進め、将来的な糖尿病患者への応用を目指す。
asahi.com2005年09月26日
これは結構、すごい発見かもわかりません。
インスリン注射がいらなくなるかも。
でも、実際に患者さんに投与できるようになるまでには、かなりの年月がかかりそうです。
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